紙の話: 2008年6月アーカイブ

紙は木材の繊維からつくられており、その方向は一定方向を向いています。繊維が平行になっている方向を「紙の目流れ」とか「紙の目」と言います。紙の目には「T目」と「Y目」があり、全紙の長辺に平行な目流れを「T目」、短辺に平行な目流れを「Y目」と言います。

ためしにあなたのそばにあるご不要の紙を裂いてみて下さい。裂け目を入れた方向にきれいにまっすぐ裂ける向きと、曲がってしまう向きがあることに気づくと思います。

きれいな直線に切れる方が目流れにそっているということで、この目流れにそって「折り加工」等をするときれいに仕上がり、逆に間違えてしまうときれいに折れず、「商品」にならない場合もあるので、紙の特性には注意を払う必要があるのです。

例えばA2は420×594㎜、A3は297×420㎜と言うように、紙はすべて短辺と長辺の比が1:√2(1.414)になっています。

 これは19世紀末のドイツの物理学者オズワルドによって提案された「ルート長方形」という形で、このように短辺と長辺の比を1:√2にしておけば、A版・B版いずれの紙も、長辺で半分に折り、さらに半分に折ることを何回くり返しても、相似形のまま面積が半分になっていくので、紙にムダが出ないからなのだと言います。

 ちなみにこうした紙のサイズは1929年に日本標準規格で紙の仕上げ寸法が制定されたことによるもので、A版はドイツの規格(現在は国際規格)をそのまま採用したものであり、B判は我が国で古くから使われていた寸法に由来するもので、日本独自のものだと言います。

2008年6月

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